値動きの激しい最近の米国市場
こんにちは。
11月23日以降、米国市場の値動きが激しくなっています。
今日は、先週末 12/17(金)の終値について、11月末ならびに年初との位置関係を確認してみたいと考えます。
米国投資家の方々には比較的なじみの深い銘柄を取り上げ、11/30比の騰落と、年初(1月3日)比の騰落を一覧表にしてみました。
12/17(金)の終値の検証(11/末比、年初比)
《インデックスETF》
11/30比 年初1月3日比
VTI (Total Stock) +0.9% +23.2%
VOO ( S&P500) +1.3% +26.7%
QQQ(Nasdaq100) -2.2% +25.0%
DIA (Dow average) +2.6% +16.4%
《身近な堅実ETF》
11/30比 年初1/3比
VIG (連続増配) +3.3% +21.9%
VYM (高配当) +3.8% +21.6%
《主な個別株》
11/30比 年初1/3比
MSFT (マイクロソフト) -2.1% +49.3%
APPL (アップル) +3.5% +32.2%
PG (Procter & Gamble) +8.9% +16.9%
KO (Coca Cola) +10.1% +11.0%
《主なセクターETF》
11/30比 年初1/3比
VGT (情報技術) -1.3% +27.5%
XLV (ヘルスケア) +6.3% +22.9%
XLP (生活必需品) +7.1% +14.6%
【考察】
🔶 直近2週間は、
〇 バリュー株買い、グロース売り のサイクルになっている
〇 市場トータルのインデックスは横這い。 (S&P500, 米国総合指数)
〇 新興グロース銘柄、情報技術、ハイテクは下げた。(▼1.3~2.2%程度)
〇 個別株では、P&Gとコカ・コーラの相対的割安度が見直され 大きく上昇
🔷 2021年初来
〇三大指数(米国総合指数, S&P500, ナスダック)は、25%前後上昇で、大きな差は無い。
〇セクターでは、
情報技術は貯金があるが、今 調整されている。
ヘルスケアは堅調、日用品は堅実。
〇 個別株では、
① マイクロソフトは大きく上げたが、今、利確されて調整に遭っている。
② アップルは引き続き好調
③ P&Gは、世界トップの衛生日用品銘柄として11/末から大きく見直されて大挽回。
④ コカ・コーラは直近の浮き沈みがやや激しいが、世界独占企業のしぶとさを発揮。
★ 全体としての傾向
〇 連続増配のVIGと 高配当堅調企業のVYMは 安定感を示しており、長期保有に適する
と思われる。 共に、堅調銘柄集合体の分散効果を顕著に発揮している。
VIGは 元もと堅実な連続増配株であり、片やVYMは その採用条件の一つとして
「時価総額の大きい大型株」ということがあり、高配当でも低位株の集合体でない
ことが安定性を与えていると考えられる。
〇 地合いがボラタイルな 直近の数週間も、通年でも、ヘルスケアセクターが
非常に渋く安定成長している。
〇 情報技術銘柄では、個別株レベルではボラティリティが様々にバラツいているが、
アップルとマイクロソフトは、長年に渡り抜きんでた好業績しっかり成長を継続している。
ただし、2022年の利上げ局面では、更に一定の調整があるかも知れません。
しかしながら、マイクロソフトなどは「濠の深い事業」をやっているので、押し目の
買いを待機する投資家は非常に多いと思われ、大きく崩れる可能性は小さいと推定。
握力を強くして、更なる将来成長が期待できると考えます。
こうして見てくると、単に上がった下がっただけでなく、それぞれの銘柄の個性が出ていて非常に面白いですね。
さて、2022年の半ば以降、いや もしかして5月頃から、政策金利上げが3回程度予定されています。
この先1年間は米国株価は上がらず、特にグロース株は更に10%程度調整される可能性があるという観測が出て来ています。(利上げ率での割引現在価値が適用されるため。)
ただ暫く無かった「利上げ」というものに慣れれば、また「利上げ」が、経済界を困らせる過度な高インフレを抑制しているという効果が認められれば、再び市場への信頼が戻る可能性はあると思います。
グロース系の買い増しは、調整が一段落して底打ち感が出てくる来年の夏頃まで、控えめにするということになるかな。あるいは暫くは、投信の地道な定期買付けオンリーか。
ではまた。
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