森のそよ風のブログ

ゆっくり資産運用と、日常の記録

2021年11月の米国運用 損益変化の内容分析


こんにちは。


数日前に、2021年11月の資産運用状況について掲載させて頂きました。
その中で、米国市場での運用状況(除く債券)について、11月末時点で、


  ・累計投資高比 収益率 :31.7% (前月:33.6%) 前月比 ▼1.9%


と集計してレポート致しました。 (注★:円$ 為替レート変化を含んでおります。)


環境的には 11月末の米国市場指数は10月末比で、
 NYダウ平均   :▼3.7%
 NASDAQ総合  :+0.2%
 S&P500指数  :▼0.8%
となっており、ダウ平均が大きく下げました


筆者の「総投資高比の累計収益率」は、市場の下げ基調を受け1.9%の低下となったものの、ダウが大きく下げた中では まずまず健闘したかな、と考えております。


今日は、下げ幅が比較的限定的であった要因について、少し分析してみたいと考えます。



1.保有銘柄の11月騰落と 含み損益の変化の状況


 下の表に、筆者が保有する米国銘柄 (除く債券) を、占有率上位から順に表してみました。
 (保有する上位20銘柄を掲載しています。評価額全体の95%はカバーしているはずです。)


 また、それら銘柄の 11月の月間の 株価騰落率も併記しました。


 注★: 下表の銘柄の株価の変化率は、ドルベースです



【表の見方】
緑の塗りつぶしは含み益が増えた銘柄、ピンクの塗りつぶしは含み益が減った銘柄です。
・1列目は保有高の順位, 2列名は銘柄名です。 また3列目はポートフォリオ占有率です。
・4列目の青字は、各銘柄の 2021年10月末から 11月末の一か月の間の株価騰落率です。
  +プラスは上昇、ーマイナスは下落を表しています。
・5列目は、含み益の銘柄について、実額での増加が多かった順位を表しています。
・6列目は、含み益の銘柄について、実額での減少のワースト7をマークしました。



【分析結果】
(1)バリュー株、日用品銘柄、配当指向株が、利益を減らしました
             (VIG, VYM, BCE, XLP 等)
   また労働供給制約などで、一般消費財事業の回復が伸び悩みました。(VCR等)
(2)コアのVIGの含み益が、実額ベースでは一番下がりました。保有高が断トツの1位
   なので、致し方ありません。こういう月もあります。
(3)グロース銘柄、情報技術銘柄、半導体銘柄 が 11月のボラタイルな地合いの中で
   総じてよく健闘しました。(QQQ, MGK, VGT, AVGO, TXN, IXN)
(4)LOWなど 住宅用品関連銘柄が、郊外戸建てラッシュで伸びました。
   (保有していませんがライバルの [ホームデポ] も大きく(+9.2%)伸びた状況です。)
(5)ASMLは好調セクターの半導体銘柄ですが、(本国の)オランダでコロナ・オミクロン
   型の感染が多数報告されたことが原因と考えられる大きな下げがありました。
   一過性と考えています。


★ 長期金利が高止まりながら横這いとなったことから、グロース株が買い直されました。



2.ETF と 個別株に分けての分析


 上表の銘柄をETFと個別株に それぞれ束ねて評価資産高を集計すると、
  ETF:占有率=73%、 個別株:占有率=27%
となります。筆者の占有率は ETFが圧倒的に多い状況です。


 「ETF全体」と「個別株全体」の $ベースの損益変化率の概算は、下記のとおりでした。


     ETF  : ▼0.7%  (10月末比で 0.7%の下落)
          個別株:▼1.2%   (10月末比で 1.2%の下落)


   注★1: USドルベースです。
   注★2:先日の月次報告記載の投資高収益率の変化度とは、若干計算方法が
        異なります。(ただし傾向は共通しています。)


 上記から言えることは、筆者保有の銘柄では、ETFの方が個別株よりも 下落幅が小さかった(底固かった)ことが判明しました。
 かつ、筆者の保有高の73%はETFなので、下落幅が比較的大きかった個別株群の影響を、米国運用トータルでは緩和できたことがわかりました。
 また、グロース株ETFとバリュー株ETFは偏らずに (半々などの) ほど良い割合で持つことで、標準偏差 (上下動のブレ幅) を抑えることができると考察しています。(グロースとバリューは交互に買われ、また売られます。)


 全体としては、質が良いという定評のあるETFを選べば、分散が効いていて安定感に優れ、下落局面での安心感が大きいことがわかりました。
 なお、本日の分析内容には含まれていませんが、堅調上昇する優れたETFは増配率も高くトータルリターンでの投資効率が高いことが、これまでの数次の分析で既に判明しています。(既に当ブログにアップ済みです。)
 インデックスに限らず優秀なETFは効果的に活用したいものです



3.本日のまとめ


 個別株は面白さはあるものの、ボラティリティが高く、特に業績低位株は嫌気売りに直撃される場合が少なくありません。個別株選定は 業績が長期で堅調であることが基本的な必須条件であり、大多数の株主の握力が強そうだ(=下値が固い) と思える銘柄を厳選することが安定投資には重要と改めて認識している次第です。


 今後とも個別株の比率を一定以上に増やすことなく、良質なETF中心に着実な運用を実践する方針を再確認しました。



本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。