森のそよ風のブログ

ゆっくり資産運用と、日常の記録

資産運用における “ゴール設定” と “出口戦略” (その3)

こんにちは。


前々回より、私の資産運用の”ゴール設定”と”出口戦略”を書かせていただいています。


目次です。


1.動機・きっかけ
2.各種の前提条件の整理
3.目標(ゴール)の設定
4.運用の方針
5.EXIT(出口)戦略


今日は、2章「各種の前提条件の整理」を書きます。


★★★★★★★★★★★★★★★★


2.各種の前提条件の整理


(1)何歳まで生きるか?


私の場合、老後の生活資金確保のために資産運用を始めたので、運用目標値をイメージする上で、『あと何年生きるか?』はとても大事なポイントです。


現在の私の年代の男女の平均余命の政府統計から、自分たちの寿命を推定すると、
  私の寿命=約85歳、 妻の寿命=約90歳 となるようです。(あくまで平均です。)


平均値が理解できたところで、実際の資産運用の前提としては何歳まで生きる前提としておくか? 私の寿命は神のみぞ知る。(笑)
私の父は93歳で他界しました。長生きするかどうかは不明ですが、備えということで、とりあえず夫婦とも95歳まで生きるケースを考えてみます。(『人生100年時代』とまで言われていますが。)


そうすると、今からまだ30年あまりある・・・まだまだ長い年月です。
あと2,3年ほどでアルバイト収入も終わると仮定すると、その後は年金だけになる。
年金だけで30年以上やって行けるのだろうか?


健康寿命は・・?
『健康寿命』とは、健康上の問題がない状態で日常生活が制限されることなく自立して生活できる期間のことだそうです。『要支援や要介護状態にならずに生活できるのが何歳までか?』ということを表しています。


健康寿命のデータは2016年版しかありませんが、最新値はおおよそ下記です。
    男の健康寿命  73歳、  女の健康寿命 75歳


自分が必ず上記の通りになるとは限りませんが、一応75歳までとしておきます。75歳以降は後期高齢者と言うらしいですが、医療介護費が変わってくる年齢という統計データと概ね合っています。


そうすると、もしも75歳で介護施設のお世話になって95歳まで生きるとすると、入居から約20年の間 施設で生活することになるわけだ。健康で他人の世話にならず、衣食住を自立してできるなら施設に入る必要はないけれど、仮に75歳で入居とすると、月々の使用料と介護費用を20年間払える収入が必要になってきてしまうということになります。
あるいは預貯金を取り崩す場合は、最後の日まで足りるかどうかということでもあります。(あくまでも、95歳まで生きるという仮定の下での話です。)



(2)お金の価値  ~ 物価上昇率


退職金を含めて少し蓄えがあるとしましょう。
しかし、今持っている預貯金が、20年後も同じ価値で使えるかどうかは重要なポイントですよね。普通預金の金利が年率0.001%、定期預金でも年率0.01%の時代ですから・・。


冷静に考えれば、毎年の「物価上昇率」の分だけ価値が減って行くと考えるのが妥当でしょう。
下の図は、2019/12/20の日経新聞の記事を引用させていただきました。


上図のデータによると、月によって前年の同月と比較した上昇率は異なりますが、平均すると毎年おおよそ0.5%ずつ物価が上がっていると見えます。消費税の増税分も含んでの数字です。


ところで2019年10月に消費税が10%に引き上げられましたが、消費税はこの先、未来永劫上がることはないのでしょうか? 私は個人的にはそのように楽観的には見ていません。


日本の近年の実質経済成長率は、年率で0.5%~0.8%です。税収の自然増が非常に小さい中で高齢化等で社会保障費は膨らんでいますので、今から10年後の2030年あたりで、”消費税15%化”の声が上がってくることは十分にあり得ると見ています・・・むろん望みませんが。
ちなみに国連のWTOも、日本経済に対してそう予測しています。経済成長が日本と同じくらい 低くなっているヨーロッパ諸国の消費税は既に19%~25%になっています。(欧州諸国の所得税や法人税率は、必ずしも低くはありません。)


またアベノミクスは物価上昇率2%を目標にしています。安倍首相の狙い通りには物価は上がっていませんが、将来の消費増税の影響も含めて毎年1%程度のインフレに備えておくことは必要かも知れません。


試算ですが、毎年1%物価上昇すると、現在の預貯金の価値は、20年後には19%目減りしている計算となり(複利計算)、30年後では26%目減りします。仮に1.5%の物価上昇の場合には、30年後の目減り率は47%となります。(合ってますかね?)
インフレ率が1.5%もの状況になると、預金金利が0.5%近くに上がっている可能性もありますが、その場合は物価上昇1%ケースの目減り率が参考になります。


さて近々に収入が年金だけとなる私は、資産運用で是非とも預貯金の目減りを食い止めたい状況です。


以下、次回に続きます。


今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。