資産運用における “ゴール設定” と “出口戦略” (その4)
こんにちは。
私の資産運用の”ゴール設定”と”出口戦略”について、数回にわけて書かせていただいています。
今日は、4回目です。
目次です。
1. 動機・きっかけ
2. 各種の前提条件の整理
(1) 何歳まで生きるか?
(2) お金の価値 ~ 物価上昇率
(3) ライフステージと生活費(毎月の収支見込み)
3. 目標(ゴール)の設定
4. 運用の方針
5. EXIT(出口)戦略
今日は、2-(3)からです。
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2. 各種の前提条件の整理
(3) ライフステージと生活費
今後のライフステージを、①今~75歳 と ②75歳~寿命の日まで に大きく分けて、生活資金関係を概観してみます。
① 今~75歳
現在(63)から後期高齢期直前の75歳くらいまでは、介護施設のお世話にならず、家賃や介護費が不要な自宅生活で行けるとすれば、妻の国民年金はまだ満額は出ていませんが、厚生年金+企業年金(退職金の分割後払い支給)で何とかやって行けそうに思います。
支出は、2019年6月初旬に金融庁から出て話題になった報告書とほぼ同じくらいです。
ただ、私の場合は企業年金(退職金の後払い部分)は、80歳までに8割以上が終了してその後は減額になることを意識する必要があります。
② 75歳~寿命 (一応95歳と仮定)
前提条件として75歳以降は介護施設に入る仮定での試算を行います。
介護施設に支払う月々の使用料がかかってくるのと、80歳からは企業年金が月1万円に減るので年金フロー収入だけでは毎月の生活費を賄えない可能性大です。
介護施設の料金は地域によって大幅に異なりますし、設備の充実度やケアの程度によってもピンからキリまであります。また、入居一時金の金額に応じて、その後の月額料金も変わってきます。結果的に何年入ることになるか入居時点ではわからないので、あまり多額の一時金は入れたくないという思いもあります。
自分がどのような施設に入りたいのかも不明ですが、ここではネット等で調査した平均的なところで選択すると、私の住む地域では一人あたり月々20万円くらいだろうか? 月額20万円になるように一時金を調整すると仮定して話を進めてみます。その際の一時金は虎の子の預貯金を一部取り崩す算段です。
夫婦で入居すればフロー支出は月々40万円ですね。やはりそれなりに重く、年金だけでは収支は厳しいことは明白です。
「75歳から夫婦で有料の施設入りは、ぜいたくではないか?」というご意見が多々あると思いますし、「いやいや、そんな金額じゃ到底済まないよ!」というご指摘も多いでしょう。天寿まで心身ともに健康ならば心配しなくても済む話ではあります。夫婦のうち一方が元気ならば、元気な方が不自由になった方の面倒を観るということはもちろんあり得ますし、それが可能ならばそれに越したことはありません。一方で介護は重労働だと聞きますし、どちらかが介護が必要な状態になったら、二人そろって施設の厄介になるとしたらどうなるか?という仮定で、このシミュレーションでは話を進めることに挑戦します。
上記の40万円に含まれているものは、
・部屋代、管理費
・食費、光熱費
・基礎的な介護費 (重篤な介護に至っていないと仮定)
次に、月々の収支を見積もってみます。
【75歳以降の 毎月の収支】
収入: 年金 27万円(税引き前、夫婦2人の年金を合算)
企業年金 1万円
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計 28万円
支出: 介護施設費用 40万円(2人分)
税と社会保険料 4万円(2人分)
交際費お小遣い等 4万円 (2人分)
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計 48万円
差し引き 48-28= 20万円/月 の 不足! やはり大幅に足りない状況です。
生涯通算では、20万円不足×12か月×20年間(75歳~95歳)=4800万円。
あくまで二人揃って95歳まで生きるというマックスに近い仮定での話です。ともに平均寿命までならば、3000万円くらいでしょうか。
ともあれ、現在の預貯金の取り崩しを最小限に抑え、可能な限りフローの収入で3000万円~4000数百万円を賄うためには、これからまだ(仮定の)寿命まで30年以上ある時間も味方につけながら上手に資産運用することが、私の目標プランの場合は不可欠と思われます。そうしないとインフレによる目減り現象と相まって、天寿を待たずに預貯金が底を突いてしまうことは間違いありません。
10年の長期では2.5倍近いリターンと言われる米国インデックスへの投資などを活用しながら、これを達成できるか否かです。
続きは次号で書きます。
今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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