森のそよ風のブログ

ゆっくり資産運用と、日常の記録

資産運用を始めて2年


こんにちは。


2020年2月に資産運用を始めて、2年余りが経過しました。
試行錯誤の2年間でした。
もちろん、もう慣れたとは まだまだ言い難いです。



この2年3か月を通算した「投資高比収益率」は約26%です。
  注1:投信の分配金は含んでいますが、株式/ETFの配当は含んでいません。
  注2:配当/分配金再投資の場合も、再投資した配当金を分母に算入しています。


なお、株式の配当を含めた収益率は、約29.5% となっています。


コロナ下落で株価が安い時に始めた幸運はありますが、年平均で言えば現時点で15%弱の収益率となり、波乱の2年をくぐり抜けて来たにしては、まずまずかなと考えています。



この先、米国市場が もう一段下げることも十分あり得ますが、大幅な下げは無いと個人的には推測しています。リセッション懸念は消えていませんが、消費を初めとする米国経済はなかなか底堅い状況を示していますから。
まぁ 仮に株価が一段安となったとしても、いずれリセッションが来て景気が冷え込めば、FRBは今度は政策金利を大幅に引き下げますから、そうなると改めて株式投資に資金が流れ込んで 再上昇に向かうのがこれまでの市場循環の常なので、いずれ時間の問題ではあります。


ただ、2021年の年末の株価を回復する時期については見通せず、2022年年末から2023年の前半頃に回復するという説もあれば、2, 3年かかるという説、更には4, 5年かかるとの見立てもあり、どの説も確たる根拠はありません。
いずれ回復すれば、その後は改めて過去最高値を更新して行くでしょう。



さて、現時点で、これまでの2年余りを振り返ってみたい。
素人なりの試行錯誤を繰り返して来ましたが、ざっと3期に分けられると考えています。



【第1期】
① 長期投資として確実性の高い投資先の選定と実行
 ・S&P500インデックス
 ・連続増配銘柄の投資信託
② 将来の成長領域に期待した投資を追加
 ・情報技術ETF(VGT)、成長企業ETF(QQQ)、個別はマイクロソフト等
 ・米国成長株式の円建て投資信託
③ 日本国内は経営の固い大手個別銘柄への投資(成熟低成長国対応)
 ・NTT、三菱商事、東京海上、ホンダ 等を選択
 ・日本のインデックスは残念ながら将来成長のイメージが見えません



【第2期】
① ポートフォリオの評価額は大いに成長
② 2,3年後の成長に期待した「中小型株」を厳選しポートフォリオに追加したが断念
 ※ 事業の狙いが良いと見立てた「中小型株」を追加したが、過大な株価変動に直面
 ※ 中小型株は発行済み株式少なく流動性が低いため、短期の利ザヤ稼ぎの売買や
   下落を期待した信用ショートの標的になりやすく、スタイルが合わず断念し解約



【第3期】
① 米国のテーパリングと FRB政策金利上げで評価が縮小し、P.F.の構成比を調整
 ※ 長期金利の上昇で株価が下がる事象を本格的に体感した。
 ※ 米国全体を代表するS&P500の重心が、やや成長株寄りにあることも習得
 ※ 対応策として、ポートフォリオ内の 成長株とバリュー株の比率を変えて リバランス
② 日米投資ともに、マイポートフォリオが 落ち着きのある値動きの構成となった
 ※ 米国は連続増配ETFと 大手企業中心の配当重視銘柄ETFを増量して安定化
 ※ 日本も、「大手銘柄 + PERが5年平均以下の銘柄」に絞り込んでから大幅に安定化



【経過総括 ならびに 得られた教訓】
第1期、第2期は、政府のコロナ対策(ゼロ金利政策と 市中の資金量増強)で株価が上がり、資産評価額は大きく増えましたが、第3期に入って インフレが顕著となり、米国政府の金利政策が逆回転に舵を切ったため、評価益は急速に縮小しました。
それに対する対策として、ポートフォリオ内部のアセット比率(成長株と 割安株 の比率)を調整して対応しました。


現在は、A「インデックス」、B「成長銘柄群」、C「割安銘柄群」の 配分比率は、筆者の投資スタイルとしては概ね適正(モデレート)になったと考えています。
ポートフォリオ全体の大部分を ”割安銘柄 や 配当銘柄” にしてしまえば金利上昇局面での評価下落は より緩和できるでしょうが、それでは 銘柄次第で「万年割安」で終わったり、成長期を含めた「長期経済成長」を十分には掬い切れずに取り逃がすリスクを逆に被ってしまうことになるため、インデックスの内蔵部分を含めた成長銘柄比率は40%程度は維持しています。筆者は、長期での産業経済界の知恵や努力とGDP成長を信頼していますので。
(成長株投資か割安株投資かの二者択一で 片方だけが一方的に正解ということではなく、結局は「配分バランスの比率の問題」ということです。)


一方で、どのような銘柄がベア相場で安定性が高いのかも学習しました。
経済の天候にかかわらず、安定性の高い領域は、
 ① 毎年連続して増配している企業銘柄 (例えば ”配当貴族指数” など)
 ② 公益事業セクター(電力、ガス、水道、日本の通信)  
   ※ 日本では通信サービス、米国では 電力・ガス・水道・パイプライン等
   ※ 日本の電力会社は対象外です。また米国の通信はやや弱い。
 ③ 生活必需品セクター (特定の個別銘柄への過度の依存には要注意)
 ④ 日本では商社と保険・金融 (特定の個別銘柄への過度の依存には要注意)




上記のような 「高安定セクター/銘柄」と「長期での成長ETFや 成長企業」を 最適な比率で、マイPF全体の変動度を認識して組み合わせるのが良いと考えるに至りました。
比率に無頓着に単に両方持てば良いということではなく、「配分の具体的な数値」によって定量的な変動度合いの感触を掴んでおく必要はあります。
長期成長ETFは、情報技術やヘルスケア関連で、長期成長企業は マイクロソフトや ユナイテッドヘルス などが長期視点で比較的無難と考えています。 



【今後の計画】
さて、今後についてです。
現在のポートフォリオは、「コロナ暴落期」にスタートし、その後の「成長期」と 「インフレ下落期」を経験し、その上で、一定の落ち付きを見せる構成になって来ました。
また配当金についても、概ね満足しています。


当面は大きくいじらず、現在の構成で運用する考えです。ただし、年間の 一般NISA枠を上限として定期積立は継続します。
この構成で、「年平均」で 5~6%/年の評価額伸長を期待し、あと7年程度継続して運用し、今後7年のトータルで 概ね 元本+50~70%くらいの資産形成を目論見たい考えです。月次で積立を継続して元本(分母)も多少増やすので、総合収益率はこの程度がリーズナブルでしょう。


その後は、株式やETFは解約して 投資信託(定期自動取り崩し&自動銀行送金に対応するもので、バランスファンドなど高安定性のもの)に大部分を移行し、各種ライフイベントの一時金に充てたり、4%ルールで取り崩して生活費等に充当する予定です。


当面あまり触らず、ただし全体的にはウォッチして、いましばらく継続して行きます。



本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。