米国 ポートフォリオ安定化 のフォローアップ
こんにちは。
4月に入って好調であった米国市場は、現地時間の4月6日は、数日ぶりに小幅ながら下げ相場となりました。
ダウ平均:▲0.29%
ナスダック平均:▲0.05%
S&P500指数:▲0.10%
そういった中で筆者のポートフォリオは▲0.07%と、更に小幅な影響ですみました。
(もちろん今回が ”たまたま”ということかも知れませんし、毎回異なるのですが・・。)
ただ、アップダウンは毎度のことですが、下げ幅が限定的だと気持ちが軽くなります。
さて、昨年から継続して、今年に入っても先月まで 小まめに銘柄構成を見直してきたので、以前よりも更に「下落抵抗力」がついて来たかも知れないと思い、久しぶりにポートフォリオの特性値を数字で分析してみることにしました。
いつも活用させて頂いている「Portfolio Visualizer」のバックテストを走らせてみました。
結果は下記の通りでした。
《シミュレーション期間》
・2018年4月~2021年3月(丸3年)
※2018年末の下落と 2020年 2~3月のコロナショックを含んだ期間です。
《初期一括投資額(シミュレーション)》
・$10000 (途中での キャピタル追加投入無し。)
《結果》
〔ケース1:配当再投資無し〕
VOO(ベンチマーク) My Portfolio
A: 最終収益率 50.5% 47.4%
B: 総配当額 $652 $851
C: CAGR 14.6% 13.8%
D: 標準偏差 18.3% 14.0%
E: 月間最大下落率 -19.9% -14.6%
F: Worst Year -3.66% -1.70%
G: シャープ・レシオ 0.87 1.08
H: ソルティノ・レシオ 1.34 1.75
〔ケース2:配当再投資あり〕
VOO(ベンチマーク) My Portfolio
A: 最終収益率 59.2% 58.5%
B: 総配当額 $670 $890
C: CAGR 16.8% 16.6%
D: 標準偏差 18.3% 13.9%
E: 月間最大下落率 -19.6% -14.1%
F: Worst Year -3.67% -1.67%
G: シャープ・レシオ 0.86 1.07
H: ソルティノ・レシオ 1.34 1.75
《所感》
① 最終トータル収益率は、さすがに(配当に期待してていない)VOOのほうが、いくらか上回りますが、配当再投資であればその差は かなり縮まります。
② 配当金は、3割程度 My Portfolioが上回っています。
(含み益とのトータルで、最終収益率に含まれてしまいますが・・。)
③ 筆者が最も重視しているのは、D項以降の「安定性特性」です。
標準偏差や 月間/年間の最悪下落幅は、My Portfolioが かなり勝っていると評価します。
そして一番の注目である ソルティノ・レシオが、VOOに対して0.4以上アウトパフォーム
していることに注目したいと考えます。
ソルティノ・レシオについて、少し補足します。
資産増加の右肩上がりの角度 (傾き=上昇力) については、配当再投資のCAGRの数字を見ての通り、
VOOはMy Portfolioと大差なく 1~2%程度 上回っているに過ぎません。
違いは下落への抵抗力で、悪化相場の下落局面においてMy PortfolioのほうがVOOよりも、
30%程度 (つまり 1.75 ÷ 1.34 =1.3)、下落の確率が低いと言えますし、言葉を換えれば、
My Portfolioのほうが下落の深さがVOOよりも3割ほど浅くて済む、という言い方も可能でしょう。
このソルティノ・レシオは、平時にはあまり効能は感じませんが、下落時には精神の安定保持に影響しますし、仮に、老後の後期高齢期になって資金が入用となり、軟弱相場が長く続いている時に やむをえず換金せざるを得ない場合、この下落の深さの違いが換金利益の違いに大いに影響する可能性があります。
それは、E項:月間最大下落率や、F項:Worst Year の数字に その片鱗が表れています。
上表でのworst Yearの数字は、恐らく2018年が絡んでいると思われますが、2018年は、
どの投資家も苦労された年だと思います。2018年の年初に投資開始された方々は、年間を通して運用残高の改善は冴えず、しかも11月に入っての突然の下落で、その後の浮上まで かなりの月数を要したものと推定します。
こういった際でも、ソルティノ・レシオの良いポートフォリオで下落が浅ければ、早めの回復が期待できるということになるでしょう。
筆者のポートフォリオのソルティノ・レシオの改善は、銘柄の入れ替えや銘柄間の株数のバランス調整などを通じて何か月かかけて地道に進めて来ましたが、その成果が表れつつあるのかな、と感じます。
今後とも、安心安全な運用のため、また、(いずれは投資管理能力は衰えますので)ある程度放っておいてもダメージの少ないポートフォリオの確立のために、継続的に「リバランシング」を進めてゆく考えです。
本日も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
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