森のそよ風のブログ

ゆっくり資産運用と、日常の記録

有力投資信託の客観的パフォーマンスの確認


こんにちは。


先のブログにも書きましたが、資産運用の場を、国内株式市場から投資信託に少しづつ移動させているところです。(米国市場の運用は、従来通り継続します。)


運用額全体に占める投資信託の比率は、直近の3月末時点で16.5%ですが、徐々に高めて行きます。その原資は、国内の個別株の一定割合を売却して充当しています。


先にも書きましたが、なぜ「投信」かと言うと、世界全体を対象にして堅調な成長銘柄の組み合わせを選びやすいためと、値動きが比較的マイルドで少額からも買い易く取り崩しなどで柔軟なためです。


他方で、国内の個別株式投資を幾分縮小している理由は、以下の通りです。
それは、東証株価指数が、これから先5年以上に渡って上昇するという確信が持てないことを主として挙げたいと考えます。
もちろん個別株の中から、今後とも成長株は多数出て来るでしょうが、しかしながら、そういった成長銘柄を前もって見抜くことは現実的になかなか難しいですね。
それが容易であれば誰もが儲けているはずですが、ベテランの投資家でも「日本の個別株は難しい!」という声は、実感としてやはり多いです。
そう考える人にとっては、国内での株式投資目的は、「高配当株」を買って受領配当金を増やして行く戦略がメインになりますが、それを更に進めるためには、株価下落による 配当帳消しリスクを避けるために、高配当の銘柄を最近数年の底値圏で新たに仕入れる必要があります。しかしながら、それは直近では、これまた時間がかかります。最近の株価指数は、コロナ対策の金融緩和をテコにして既に30年ぶりの高値に上がって来ていますから。


ただし、『現在すでに保有している高配当株から配当を得て、その配当金を同じ銘柄か、もしくは別の高配当銘柄に再投資して行く』という手はあり得ます。
そうすれば、運用高も複利効果で増やせ、配当額も着実に増やすことは可能でしょう。



では、①「国内株式を売って運用の場を世界対象の投資信託に移す」のと、②「保有する国内高配当株を継続して配当再投資をする」のと、どちらが優れているのでしょうか?


そこは、一概には言えない部分が存在します。
なぜなら、それぞれの投資家の価値観や、ハンドリングのし易さ、①と②のリスクはどちらが高いか、など、好みも考え方も多様だからです。


筆者の場合は、一応、下記の推定ロジックを根拠としています。
(1)あくまで平均的なトータルリターンの面ではありますが、国内の株式投資よりも、
  米国インデックスや全世界インデックスのほうが、より高いトータルリターンを
  得られそうだ。
(2)国内の株式よりも、米国のETFや 比較的優れた投信の方が下落リスクが小さそうだ。
この2点に尽きます。


ただし、これらの推定は、あくまでも筆者の個人的な ざっくりした推定であり期待感に過ぎません。
なぜなら、リターンもリスクも個別の銘柄で千差万別ですから、現在保有している ある銘柄が非常に安定的であるならば、あるいは継続的な成長の確実性が高いなら、それは米国インデックスや投信よりも低リスクであることは十分にあり得ます。
現に筆者は、高配当株である NTT、KDDI、三菱商事、伊藤忠商事、Jリートなどを保有していますが、これらを近い将来に売却する考えは全くありません。
上記の銘柄は概ね比較的安定的であると考えていることと、国内の安定株を一定程度 保有することは分散にもなると考えているためです。



さて、以前のブログに、筆者が運用中の投資信託をご紹介しましたが、その中から今後引き続きメインの運用候補としている数点の投信銘柄について、最近3年程度の成績を一覧整理してみました。
元データは、客観的にモーニングスター社のサイトから引用させていただきました。


まず、トータルリターンです。

※下の表で、「直近1年」というのは、「直近12ヶ月」の意味です。


<トータルリターン>


上記の表を見ると、トータルリターンの第1位が、時期によって入れ替わっていることが見て取れます。
恐らく2020年の秋頃までは、米国グロース株が圧倒的に優位だったものが、秋のグロース調整から風向きが変わり、2021年2月下旬の長期金利高によって主役がバリュー株に移ったことが見て取れます。
また、同じく去年の秋頃までは米国運用が圧倒的に高パフォーマンスであったものが、それ以降に目を転じると、伸び率という点で新興国への期待が高まっていると推定されます。
今年の近い将来のある時期において、新型コロナが新興国でも克服されれば、新興国の経済や消費が目覚ましく伸びる可能性があります。
東南アジア、シンガポール、大洋州、インドあたりに中国を加えた地域が先ず牽引するかも知れません。



次に、念のためシャープレシオを見ておきます。


<シャープレシオ>



シャープレシオは、1年以内の短い期間のデータは提供されておりません。


リターンやシャープレシオは、測定開始時期と測定終了時期の取り方で、数字がかなり違って出ますから、前後の時期の数値と合わせて見なければ公平な判断はできませんが、どの銘柄も一時期を除いて概ね 0.5以上~2.0+α のレンジにあり、大きな問題はなさそうです。


slim S&P500 と slim 全世界(除く日本)のパフォーマンスは非常に似ていますが、それは、「全世界」の約60〜70%が米国のS&P500銘柄で占められていますので当然であります。
S&P500 と全世界の両方持つのは重複するので、米国に重心を置きながらも新興国や他の先進国の成長も取り込むことにするならば、 「slim 全世界」の口数を増やして行く方針が良いと考えます。


コアは「slim 全世界」ですが、上の表<トータルリターン>にも示したとおり、景気循環ないしは長期金利変化による循環がありますので、バランスよくリレーして、成長を継ぎ目なく取り込めるよう、AB米国成長株(B) と バリューの配当貴族とを合わせてポートフォリオとして3本柱で積み増して行く方針とします。

(債券やバランス投信はまた別に考える必要があります。)


なお、補足しますが、現在保有しているアライアンスバーンスタインは「Dコース」ですが、分配率の低い「Bコース」に変えようと考えています。その方が、運用会社の内部で配当再投資されて複利効果が鮮明に出るはずなので。チャートも「B」は、2021年に入っても上昇が衰えていません。
現在保有している「D」は、積み増しを停止してそのまま継続保有し、定期的に分配金を受け取ります。(受取り分配金の用途は色々です。一部は再投資へ。)



もう一つ補足ですが、上記の表には、国内株への投信は記入しませんでしたが、「企業価値成長小型株ファンド」も、「ジャパン・オーナーズ株式オープン」も、同じ期間において、米国株投信に負けず優れた数値を示していましたので、適宜必要に応じて買い増しします。


ところで、「企業価値成長小型株ファンド」については、アセットマネジメントOneからアナウンスが出ました。好評で純資産が500億円に非常に近づいたので、募集を一時停止するそうです。
小型株の集合ファンドなので買える発行済み株式数にも限界があり、これ以上の多数の株の買い付けが困難になったものと推定します。


=========アセットマネジメントOneの ホームページから=========
「企業価値成長小型株ファンド(愛称:眼力)」は、2021 年 3 月 31 日現在の純資産残高が 470 億円を超える規模となっております。
弊社では、国内中小型株式市場の規模および流動性などを総合的に勘案した結果、原則
として、純資産残高 500 億円を当ファンドの運用上限としております。従いまして、適正
と判断される資産規模で運用を行う観点から、純資産残高が 500 億円に達した翌営業日を
お買付け申込受付の最終日とし、以降のお買付け申込受付を一時停止させていただきたく
存じます。(以下略)
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本日も最後までお読みいただき、大変ありがとうございました。