森のそよ風のブログ

ゆっくり資産運用と、日常の記録

ポートフォリオの安定化 <その3>


こんにちは。


前回のブログで、
「筆者の米国投資ポートフォリオは S&P500指数の成長に追随しつつ、S&P500を若干上回る配当を得られるようになり、値動きも安定して来たように感じられるが、ポートフォリオ内部の銘柄で、そのパフォーマンス(性能)に貢献していると思われる銘柄は どれなのか探ってみたい。」
と書きました。


先ず、上述のポートフォリオ性能向上に貢献している銘柄のポイントは、下記の3項目の全てにおいて優れている銘柄のはずだろうと考えました。


① トータルリターンが優れていること(株価の成長率が比較的良い)
② 対象期間全般にわたって配当利回りが高いこと
③ ソルティノ・レシオが大きいこと(下げ地合いでの下落幅が市場平均より小さい)



前回のPortfolio visualizerが算出した統計データを用いて、上記の主要3項目において、各銘柄がどのような数字を示しているか整理してみました。
簡単のため、2018年9月~2020年12月の「2年4か月」のバックテスト・シミュレーションだけを分析しました。


"My Portfolio" の25銘柄について、その結果は下記の通りでした。




この表のままでは総合的な貢献度が見えにくいので、各項目の1位を25点、2位を24点、以下 3位=23点、・・・・、25位=1点 として、各銘柄の上記3項目の得点を足し合わせて集計してみました。
その結果、VOO以上の上位銘柄は次の通りでした。




第1位 AVGO  (Broadcom Inc.)
無線および通信インフラ向けの半導体製品、ソフトウェア等を製造販売するファブレス企業


期間リターン、配当利回り、ソルティノレシオの3指標で、満遍なく概ね20点以上の高得点を挙げています。
〇 投資$1あたりのリターン金額=$1.21
   (つまり、2018年9月に1ドルを投資すると、配当再投資して、2020年12月に、
    2ドル21セントになりました、ということです。 2年4か月で、2.21倍)
〇 期間中の年平均の配当利回りは、3.36%   (2020年12月末株単価ベースでの利回り)
〇 期間中のソルティノレシオは、2.00  
   (2年を超える期間でソルティノレシオが”2” というのは、かなり良い成績です。)


★ 株価を(コロナショックを浴びながら)2年ちょっとで2倍に上げつつ、同時に 3.4%の
 配当を出して来たのは立派です。
 ちなみにAVGOは、7年6か月 (2013年7月 ~ 2020年12月)という長い期間においても、
 その間に中国株暴落世界波及ショック(2015年)、米中貿易摩擦下落、コロナショック、
 という3つの経済ショックをを経験しましたが、(債券なら珍しくはないと思いますが) 
    年末に年初の価格を下回った年が一度も無かった優秀な成績の銘柄です。



第2位  TSMC社 
台湾の世界最大の専業半導体製造ファンドリーです。世界最先端5ナノの製造技術を有しており、パソコンや高性能サーバー向けのCPUチップで有名なインテル社も、最新鋭CPUの生産はTSMCに委託すると発表しています。


第3位 ICLN  
グリーンエナジーのETF。バイデン新大統領の 環境エネルギー政策で注目を浴びています。
 (類似のETFである QCLNも、ほぼ同様のパフォーマンスです。)


第4位 ASML社 
半導体露光装置を販売する世界最大の半導体製造装置メーカー


第5位 / 第6位(同点) VGT(ETF) と PepsiCo, Inc.
VGTは、情報技術銘柄を集めたバンガードのETFです。
PepsiCo, Inc.は、ペプシコーラで知られる世界第2位の食品会社です。



《まとめ》
筆者は、2021年は個別銘柄を整理しつつ一部を手離して、インデックス系のETF(VOO、VIG、QQQ等)と 円建て米国株のインデックス投信に集約して行く予定ですが、上表の総合ランキング・ベスト10銘柄については、VOO、VIG、QQQ等と相性良く連携して、ポートフォリオの安定化・高性能化に貢献していると考えられるため、今後とも時々買い増をしつつ、米国株を最終的に売却するまで長期で保有する考えです。



《最後に・・》
筆者のブログ記事「ポートフォリオの安定化」シリーズでは、時価ベースの配当利回りやシャープレシオ等、銘柄に関する様々な数字を掲載しましたが、打ち間違い等もあり得ますので、データとして引用される場合には是非ともご自身で別の情報ソースにて再確認されますようにお願いします。
投資はご自身の判断と責任でお願いします。


本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。