森のそよ風のブログ

ゆっくり資産運用と、日常の記録

運用資産のアセット構成更新


こんにちは。


久しぶりに、資産運用の「アセット配分」について、その内容を分析更新してみたいと考えます。


以前に、2021年末時点の米国株投資のアセット配分を掲載したことがあります。
その内容は、図1でした。


ちなみに評価する通貨は「円」です。現物の時価はドルですが、その時点の為替レートを掛けて円換算して算出しています。
実額は省略させていただいております。アセット別の配分比率だけご覧ください。



【図1】


昨年末までは、金融緩和の追い風があり米国市場は大きく上昇していたため、2020年の夏先から積極的にグロース銘柄を増やした関係上、2021年末にはグロース株比率が高く 48%を占めていた状況です。


その後、FRB(連邦準備制度理事会)が、「インフレ退治のために2022年3月から政策金利を上げる」と発表し、株価が年明けから下がり始めました。


これに伴い、2022年の年初から急速な下落方向が顕著となった債券のETFの大部分をまず処分(利益確定)すると共に、「株式」についても1月から3月末にかけて、 含み益率が高かった個別株や QQQ (ナスダック100指数ETF) などを、その何割かについて利益確定売却を進め、入れ替えるように公益事業や生活必需品ETF、連続増配の個別株の持ち高を増やしました。最終的に6月には、(タイミング的には不適切でしたが) QQQを全て売却し、またS&P500系のインデックスETFも半減しました。成長セクターや S&P500インデックスの回復には、今後 長い期間がかかると判断したためです。(残り10年以上運用する人は継続保有で良いですね。)
こだわりのMSFTなどは売っていませんが。


逆に、成長セクターやインデックスが減った部分を埋める形で、6月と8月に 底値圏に入った債券ETFをまとまった金額買いました。


これら一連のリバランスを経て、図2が2022年9月4日時点の米国株のアセット配分です。


【図2】



図1と図2を比較していただくとわかりますが、グロース比率が約半減し、バリュー比率が大きく上がって52%以上と過半を占め、(今年1月には ほぼゼロだった)債券やコモディティーの比率が合わせて23%を占めるようになりました。 ちなみにコモディティーは「GOLD」です。


補足説明ですが、インデックス系のVOOやVIGなどのETFも、その中身は、実はグロース系株式と バリュー系株式の詰め合わせになっていて、図2においても、それを分解した数字でグロースアセットと バリューアセットの中身の銘柄を、吹き出しで示してあります。


年明けから半年程度の長い時間をかけて、このように、ポートフォリオのブレ幅(=標準偏差)を下げる調整活動(リバランス)をして来ました。


そうして来た理由は、下記の2点です。
 ① 米国市場が「逆金融相場」に移り、その影響が長く続く見込みとなっていること。
  (もちろん、どうなるかは誰にもわかりません)
 ② 筆者の運用の残存期間が残り5年を切る段階となって、浮き沈みの大きいリスクを
   取ることが 難しくなったため、「標準偏差」を下げておきたかったこと。
 (今後5年弱という短期では、標準偏差の大きいPFでは今より評価が上がっている保証はない)



以上は、ドル建てで運用する「米国株」のアセット配分ですが、同時に、投資信託についてもアセット配分を「可視化」しました。


それを表したものが、図3 です。


【図3】


筆者の保有する投資信託は、ほとんどが米国株に投資するファンドです。


投信のアセット配分も、バリュー比率が高い形に向けてこの半年をかけて調整しました。
グロースは2割強で、これも米国株式グループと同程度の占有率に低下しました。


補足ですが、「バリュー」のアセット内容は その過半を「米国株式配当貴族ファンド」が占めています。これまでの約2年半で、10銘柄程度の選抜した投信ファンドの動きを継続観察した結果、着実にリターンをもたらし、他方で下落局面で底堅く 戻り速く、半年から3年程度の各期間でのブレ幅(標準偏差)は小さくて非常に優れていると判断したためです。底堅い割にはリターンはS&P500にさほど遜色はありません。
なお、「その他」の6.2%は米国以外の先進国と 新興国の株式です。



さて、ここまで可視化したので、ともに米国市場を中心に投資する「米国株式」と「投資信託」の合計値のアセット配分をグラフにしてみることにしました。
それが、図4です。


【図4】


トータルすると、専門家から見たら、「株式が約70%で、シニアとしてはアグレッシブ過ぎる」と言われそうですが、
 ・成長株   = 約1/4
 ・バリュー株   =約1/2
 ・債券とその他 =約1/4
と、EXIT時期に向けて おおよそ目指したい姿になって来ました。


筆者としては、長く保有を目指すバリュー株は ディフェンシブと言っても単なる高配当低迷ヨコヨコ銘柄ではなく着実に中成長しながらブレが少なく底堅い銘柄ですが、概ねそういった内容になっていると見ています。


また、これまで債券比率を高められなかったことが課題と捉えていました。2020年から2021年いっぱいまでは債券が高値で多くは買えなかったためです。しかし今年の前半で大きく下落して買うことが可能になり、現時点での債券比率は約20%と高まりました。
かつ、将来を通して含み損を概ね気にする必要がない低取得単価で備えることができたため、一定の目指すラインに近づいたかなと考える次第です。



銘柄入れ替えの実施が、大筋で米国が下落方向で来た 2022年1月~2022年8月の時期となりましたが、年明けの1月から3月末の それなりに株価が高かった時期に小まめに利確・現金化を順次進めて来た効果と、およびその分の納税を既に済ませた結果の数字となったこと、6月~8月に入れ替え銘柄を安値で拾えたこと、同時に円安の追い風もあって円貨ベースでは昨年末評価額を上回っていて大きな矛盾に至らずにアセット構造を EXIT向けに改造できたことは、幸いと言うべきと認識している次第です。
EXIT後の (投信主体で運用しながらの) 取り崩しステージに向けての準備が一段階進みました。



さて、この先の焦点は、
 ① いずれ円高へと逆回転するのか?
 ② 米国株価の本格回復はいつ頃になるか?
です。


当分の間は、この最新のアロケーションでウォッチングです。



最後までお読みいただき、ありがとうございました。