森のそよ風のブログ

ゆっくり資産運用と、日常の記録

投資信託の運用パフォーマンス


こんにちは。


先週は、「米国個別株のパフォーマンス 」、「米国ETFのパフォーマンス」について、数字で可視化してみましたので、今日は筆者が運用する「投資信託」のパフォーマンスを振り返ってみたいと思います。


筆者は、投信を ごく少額のものを含めて15銘柄に分散運用していますが、評価額上位の主要8銘柄の状況を、備忘録として今回集計してみます。



1.保有投信の 各銘柄占有率


まず、保有する主要銘柄の占有配分率を、図1に示します。


図1 【配分占有率】

注記:  A.B.は、アライアンス・バーンスタイン の略です。



上図のようになっています。
eMAXIS NASDAQ100は、最近始めたばかりで、まだ評価額は小さいです。



2.2021年初来の騰落率 と シャープレシオ


次に、1項の各銘柄の 2021年 年初来の騰落率と、直近1年のシャープレシオを確認してみます。シャープレシオは、専門のファイナンスサイトから引用させていただきました。



表1【保有投信の年初来騰落率】


上表は、それぞれの投信銘柄の基準価額の変化率のデータです。筆者の運用の収益率ではありません。


これを見ますと、2021年に限って言えば、筆者保有投信の中では S&P500インデックスファンドが最も好調です。次いで、NASDAQ100インデックス、A. バーンスタインの米国成長アクティブファンド となっています。いずれも信託報酬の控除後です。


シャープレシオ(リスクを抑えた投資効率の指標:数字が大きいほど良い)も見どころです。
シャープレシオは、分子が一定期間のリターン、分母が同期間の標準偏差(ブレ幅)で計算され、S&P500インデックスが 直近1年では最も優れ、続いて、岡三・連続増配投信、全世界インデックス、セゾン・グローバルバランスFが追いかけています。


全体として、自ら選定した投信が示した 2021年の 客観的指標には満足しています。
筆者は、”リターン と シャープレシオ のバランス” を重視して投信銘柄を選んで来ましたので、それが結果に出ていると感じられるからです。
シャープレシオの数値の高い投信は、過度に上下動することなく 滑らかに上昇していることを示しており、安心感があります。
本当は、ソルティーノ・レシオが投信のサイトで常時公開されていれば良いのですが、その指標は一般的には使われていないので、シャープレシオを参照しています。1年以内という短期間ではありますが、すべて「2.5以上」という値は、優れた安定性・高い投資効率を示している状況です。



3. 通算収益率


次に、運用通算の収益率を整理しておきます。ここで言う収益は、「含み益+分配金」で、いわゆる「トータルリターン」 です。


「インデックス」、「アクティブ」、「バランス」に3分類してみました。



表3 【保有通算収益率】



主要8銘柄だけの集計ですが、最初の投信を保有開始して以来、2021/11/12までの間で、トータルで、定期積立をしている中での 25%の収益率には満足しています。


個別に見て行きます。
アクティブ・バリューの「配当貴族」が突出して高収益に見えますが、この投信は、コロナショックの大底の直後に 初買い付けしたためです。コロナショックで大きく下げたところを運よく拾うことができたので、その後の買い増しによって平均取得単価を上げつつも、20か月弱で47%の収益率となったのは非常に幸運でした。かなりモチベーションを高めてくれました。
「配当貴族」の次に買ったのが、A. バーンスタインのアクティブファンドと、S&P500インデックス投信です。 ともにコロナからの回復途上の取得単価からスタートできたため、追加投資で平均単価が上がったにもかかわらず、好調な結果を出してくれています。


バランスファンドについても、振り返ってみます。
楽天みらいは 株式60%+債券40%、セゾンのバランスは 株式・債券各50%均等です。
債券比率が高いため、リターンがインデックスの約半分であることは妥当です。
私はこの2銘柄には信頼を置いています。
「楽天みらい」よりも「セゾン グローバルバランス」の方が 今年の上昇率が高いのに、逆に収益率が低いのには理由があります。それは、最近 セゾンのバランスの買い増しを進めているためです。収益率計算の分母が増えているため、収益率が見かけ上、下がっているだけです。


バランスファンドを保有せず、債券ファンドを個別に持てば同じ目的が達成できるのですが、債券ファンドは 長期金利との関係で扱いが難しいです。こまめなリバランスをしない筆者には、専門家がリバランスしてくれるバランスファンドに委ねた方が楽で確実なためです。バランスファンドの必要性については、賛否両論がありますが、筆者はテスト目的も兼ねて保有しています。なお、あと7, 8年くらいで投信を全てセゾンに寄せる可能性があり、それも念頭に置いています。その場合は、セゾン・バランスと、株式中心の「資産形成の達人ファンド」を併用する考えです。もちろんその頃には、買い増しもせず、完全放置です。


セゾンは、運用で増やしながら同時に定期定額売却して、毎回のパソコン操作無しで 私のメインバンクに自動的、定期的に送金してくれる (まるで、年金が振り込まれかのような) サービスがあるためです。筆者もいずれはパソコンを使えなくなりましす、パスワードを書いたノートもわからなくなりますから。  それはいずれ、時期の差はあれ、誰にでも来ますが…。


補足ですが、NASDAQ100インデックスと slim 全世界 (除く日本) については、運用期間がまだ半年前後なので現時点の収益は少ないですが、今後伸びて来ると期待しています。



4. 米国市場で直接運用する個別株・ETFとの比較


前回、前々回のブログで記載しました「米国市場で直接運用する 個別株・ETF」の収益結果と比較してみます。


・米国個別株 累計収益率 30%  (配当込み推定:ドルベース
・米国ETF    累計収益率  37%   (配当込み推定:ドルベース
・投資信託    累計収益率 25%    (分配金込み:円ベース)


一見、米国市場で直接運用する個別株・ETFの方が勝っているように見えますが、投資信託に本格的に力を入れ始めたのは今年の3月からなので、投信の本格的な運用期間は(3銘柄程度を除き)まだ8か月です。
片や、米国株・ETFは 約20か月運用していますので、この程度の差があるのは当然と考えられます。
投信は、これから安定的に追い上げて行くと見ています。



5.まとめ


以上、株式・ETFも 投信も、米国と世界での運用状況を中心に書いて来ました。
一方で、日本国内での投資成果は、マイナスではありませんが、全く冴えません。


この状況で、「貯蓄から投資へ」と言われても、自国内企業に投資・応援する気力がそがれてしまうのが正直なところです。残念です。


新首相は、「成長と分配の好循環」と言っていますが、分配の適正化を進めて行くのは誰も異存は無いとしても、分配のための原資(元手)を生み出す「経済の成長」をしっかりと具体的な施策を持って進めていただきたいと考える次第です。それをやって貰わないと、子や孫世代の明るい未来は無いです。



本日も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。