森のそよ風のブログ

ゆっくり資産運用と、日常の記録

ライフステージと適した投資先


こんにちは。


まだまだ油断はできませんが、コロナ感染が全国的にピークアウトした兆候が出ていますね。
デルタ変異型の感染力は強いと報告されていますが、ワクチン接種率拡大の効果が出て来ると良いと思います。


さて、今日は、資産運用における「ライフステージと 各ステージに適した投資先」について書いてみます。


資産運用は、それそれの投資家によって方針も投資先も千差万別です。生活におけるニーズも人それぞれです。「これが良い」とか「あれは良くない」とか 一概に言うことは、もちろんできません。
従って、すべての人に一番適した投資先や運用方法を一律に言い切ることはできませんので、慎重を要します。


しかしながら、今日は、投資嗜好のバラツキや思い込みをできるだけ乗り越えて、あえて大きな目線で共通的なベースとして言えることは何か、大胆に整理してみたいと考えます。


なお、投資先の対象としては、現物不動産や為替投資(FX)、デリバティブ、暗号資産などもあるでしょうが、筆者はわかりませんので対象外とし、比較的ポピュラーな 現物株式/ETFと投資信託に限定させていただきます。



さて、その前に、重要で根本的な論点が2,3あると思います。


第1に、人に適した投資運用方法というのは、ライフステージによって変わり得るという点です。
毎月の安定した給与収入がある現役世代では、生計のために充てる配当収入や分配金収入は さほど必要なく、むしろ配当・分配金受領に伴う納税を回避して(つまり納税を先送りして)、投資先企業の内部で事業拡張や新規事業に投資して貰って売上と一株あたり利益を大きくしたり、資産運用会社の内部で課税前に自動再投資して貰うこと(最初から無配当や無分配)が、将来に向けての資産形成の投資効率が良いという点です。
もちろん、配当という現金が、目の前の利益確定という安心感を与えることは理解していますし、配当が追加投資の貴重な原資となることも承知した上でのことです。。


さて他方で、リタイヤして給与収入がほぼ無くなり、年金が主たる収入源となったシニア層では、配当や分配金を生活費に充当したり、更には運用中の金融資産を長期計画で少しづつ取り崩して、生涯費用を賄う必要がある現実面もあります。まさに そのために老後に向けた投資をされている方も多いと考えます。そのステージでは含み益分だけ解約したり少額な部分解約ができる投信のほうが、株式より使い勝手が良いでしょう。あるいは運用額が億を超えて厚いシニア層であれば、株価下落による評価損あまり気にすることなく、配当金生活を享受できるかも知れません。
つまり、ライフステージの変化と 運用額の状況を意識した整理である必要があります。


次に、第2の論点は投資対象に関することですが、①成長銘柄投資、②高配当株投資、③インデックス投資 のどれが一番「資産形成のための資本効率が優れているか」という点です。バリュー株 (割安株) 投資という手法も存在します。
これは非常に古くからある議論のテーマで、今も投資ブログ界隈で投稿を多く見かけます。
この点については、過去10年の客観的な市場実績のデータを使ったバックテストによって、数値で筆者自ら細かく検証した結果(7月12日と 7月23日 のブログをご参照ください)があります。改めてその内容を振り返ることは省略致しますが、それを織り込みたいと存じます。



以上の点を加味して、独断で一覧表に整理してみました
次の表です。




表の見方: 
縦軸が候補の投資先(の分類)、横軸が ライフステージです。
表内には、ライフステージごとに最適と思われる投資対象に「〇印」を付けました。
また右端の欄に、重要な補足コメントを入れました。


表中の文字が細かくなって読みづらく、すみません。



さて、考察です。
筆者自身も内外の銘柄に投資している中で、色々と迷いはあります。
多くの中立のファイナンシャルプランナーの方々は、「本職の投資プロでもない限り、インデックス運用が 結局は最も着実でリスクが小さく長期の収益性が一番高い。」とよく言われており、頭では理解していても、筆者も高配当銘柄を十銘柄以上保有しています。

実際の収益力はともかくとして、配当株投資は根強い人気があるという事実があります。


こういった現実も踏まえた上で、客観的な市場実績データで自分自身でシミュレーションして「数字」で確認作業をして以降は、自分の中で下記のように整理しました。


〇 日本は、一時的な株価上昇はあるにせよ 長期での国勢の経済成長は期待できないため、
 インデックスには期待せず、投資は「業績堅実な資産株の配当を得る目的」と割り切る。
  ただ、上記の銘柄は、将来も堅調である可能性が高いとの見立てと確信は必要です。
〇 逆に米国は、(身近でない他国銘柄であることも踏まえると) 現在の高配当株の将来リスク
 を早めに読みきれないため 高配当株投資は抑えめとし、一方で、引き続き国勢は伸びており、
  マイクロソフトなど 大手企業で、低リスクでグローバルに業績堅調な企業が非常に多いので、
   市場インデックスETF、堅調成長企業、好調連続増配企業をコアとして、配当再投資と押し目追加投資を組み合せて着実に加速する方法が最適と思われる。


こういった全体観の整理のもとで、一応、上表のように整理してみました。


ただし、冒頭にも書きましたが、人それぞれに 好みや価値観が異なるので、一概に、
「この方法が良い」とか「あれは良くない」とか言えません。


ただ、いずれの場合でも、固定的な思い込みに捉われず、実際の数値等で客観的に検証して改めて判断し直すことは大いに意味があると考えます。
筆者のように、老後の資金を、しっかりと最大化するための資産運用が目的であれば、なおのこと大事だと再認識している次第です。


また、上表でも 試みに表してみましたが、適した投資先・運用方法というのは、ライフステージで変わるという点にも改めて認識が必要かと思います。
次のステージに移る前には、直前のステージの終盤で少しづつ アセット・アロケーションを変えるという準備助走の必要が出てきます。
とりわけ、後期高齢期に入ってしまうと、管理能力やパソコン能力が衰えるということは十分に考えられます。たとえそれを考えたくないとしても、です。


リスクを抑えながらリターンを最大化する着実な資産形成を図りたいものです。



本日も最後までお読みいただき、大変ありがとうございました。