森のそよ風のブログ

ゆっくり資産運用と、日常の記録

投資信託とバランスファンド


こんにちは。


前々号のブログ 『(続)債券投資について』で書きましたが、運用資産における債券比率を増やしたいと考え、買い易いバランス・ファンドについて調べ始めました。


調べる過程で、投資信託の2020年通年の成績をはっきりと整理していなかったと思い起こし、総括してみました。
(これまで月次でレポートして来た記事とは分類の括りが異なるので、数字は少し違います。)


筆者の投資信託の運用は、数本のファンドから成っていて、内部を分解すると下記のアセットで構成されております。
 ① 日本国内株式
 ② 米国株式 と (一部)先進国株式
 ③ 米国国債と 海外債券
 ④ Jリート
 ⑤ (ごく一部、ボラリティファンド=市場急落対策用)


要するに色々取り交ぜた組み合わせです。
上記に書いたように既に債券は含んでおりますが、いかんせん、債券の投資額全体に占める比率は8%程度しかないので、投信活用で債券の比率を増やしたい状況です。




筆者の投資信託運用は好調だと認識していましたが、改めて好調な米国運用とも見比べてみたいと思います。
米国運用というのは、米国市場でドル建てで直接に 個別株、株式ETF、海外債券ETF を買って運用した結果です。大半は個別株式と株式ETFです。
下図です。




改めてこの二つの表をじっくり見て、明確に言えることがあります。


第1に、好調な米国運用よりも、日米海外・株式債券取り混ぜた投信の方が上回った!
第2に、「My投資信託セット」よりも「S&P500の評価上昇+分配金」の方が上回った!


何だこれは!!??と。


結局、2020年について言えば、eMAXIS slim米国株式(S&P500)か、ETFのVOO 1本だけを買っていれば、それでトータル的にはコト足りていたのですね。結果的には。


投資情報界隈では、「アクティブファンドの8割はインデックスファンドに負けている。」という統計があります。
個別株とETFを組み合わせたMyポートフォリオというのは、言い換えれば自製のアクティブファンドと言えなくはないし、また自分で買った複数の投信の組み合わせも一種、積極的に選択した組み合わせであります。
結局、様々に工夫を凝らしても、S&P500インデックスファンドに勝てていなかったことを、自らが実証していました。 VTI(全米株式ETF)にも間違いなく負けています。


もちろん、2020年の結果が、将来同じ結果になると保証するものではありませんが、各種の情報を総合すると、8割以上の確率でmyポートフォリオが負けるでしょう。


さらにショックなのは、自己満足していた「My米国ポートフォリオ」よりも、「My投資信託」の方が成績が良かったこと。  しかもMy投信には、値上がりの少ない債券も既にある程度入っているのです。


結局、良い投信を選べば、自らの手で株式&ETFを運用するよりも良い結果が出て、しかも債券を一定の割合で含めることも 簡単です。
更に言うと、投信の基準価格は既に信託報酬が控除された値で表示されていますので、投信の信託報酬率(%)は気にはなりますが、自分が満足の行くリターンを、長期で安定的に出している投信を選びさえすれば、信託報酬率の問題もトータルパフォーマンスと比べて総合的に解決可能です。自分が、トータルリターンとの対比で納得できれば良いわけですから。
確かに自ら直接に株を買えば信託報酬は0円で済みますが、素人の腕で良質な投資信託
を上回るリターン
を出すことは、現実問題として容易ではないでしょう。
ましてや筆者は、目端の利いたデイトレーダーではなく、短期トレーダーでもなく、なるべく入れ替えずに長期保有したい方針ですから尚更です。


唯一大事なのは、良い投信を選ぶ「選球眼」ですが、それさえも、当たりの個別株銘柄を20本(=分散のため) 長期保有観点で 外れなく揃えるよりは、難易度が低いことは間違いありまん。


もっと極論すれば、楽天VTIか、slim(S&P500)か、SBIバンガード〇〇 で良いのです。
このあたりは、投資本を出版されている高スキルのベテラン投資家の方々が、最も着実な運用であると、口を揃えて繰り返し説かれているところです。


にもかかわらず、なぜ(私を含む)投資家は個別株を買うのでしょうか?  それは 個別銘柄を選ぶのが楽しいか、数日から数か月の短期で儲けたいか、当たった銘柄が上昇する高揚感が良いのか、高い配当が出るのが嬉しいか、そのいずれかですかね。筆者もその一つが該当しますので気持ちはよくわかります。 
しかし、勤労収入が減って老後も近くなり、夢の配当生活はさすがに無理で投資資金を回収して活用せざるを得ないシニアの層は多いはずで、とりわけ換金時期が見えてくると、いつまでも上下リスクのある個別株をメインにする運用は難しいでしょう。

インデックスをメインに、ボラティリティを下げるアセットを加えて運用せざるを得ないと思います。



話を元に戻しますが、ほとんどのアクティブファンドより優秀な 楽天VTI、slim(S&P500)、SBIバンガード〇〇ではありますが、債券を一切含んでいません。

残存投資期間が短いライフステージにある方々で不況の局面で下落率を抑えたいとか、万が一の含み損を限定したい場合には、債券ファンドや 債券を含んだバランスファンドの保有比率を高めて、インデックスと組み合わせる出番があると考えます。


債券やバランスファンドについて、もう少し勉強してみたいと考えます。



本日も最後までお付き合いいただき、大変ありがとうございました。