森のそよ風のブログ

ゆっくり資産運用と、日常の記録

債券投資について


こんにちは。


今日は、自分の備忘録として、債券への投資の考え方について書いてみたいと思います。


ペーパーアセット(有価証券)への投資先として、株式とならんで人気があるのが「債券」です。


資産運用の中で債券投資をどう位置付けるかは、古くて新しい課題だと思います。


多くのファイナンシャル・プランナーの方々や、ベテランの長期投資家の皆さんは、資産のリスク運用の中に、債券を ある一定割合で組み入れることを推奨されています。


債券のベネフィット(利点)として挙げられることは、
 A:値動きに乱高下がなく、暴落リスク小さく、長い目で見ると上昇(ローリスク)
 B:株式と逆方向の値動きになる場合が多く、株が値下がりする際には値上がりし、
   資産の毀損を和らげてくれる。
 C:(債券の種類にもよりますが) 平均的に年2%程度の配当(利息)が付く
でしょうか。


一方で、債券のリターンは、(銀行預金よりは良いですが)株式をかなり下回ります。
ローリスク・ローリターンです。



債券の買い方としては、大きく言って2つの方法があると理解しています。
① 「債券の現物」を直接買う
② (債券特化の) 投資信託 や ETF(上場投資信託)の形で買う


手軽に買えるのは②ですが、短期的には多少の値下がりリスクがあります。


一方で、①は、損失リスクが ほぼ無いです。
例として、「日本国債変動10年」や、「自治体や企業が発行する公社債」があります。
日本国債や米国国債を直接買って償還期限(満期)まで保有すると、無リスクです。
つまり、元本が保証され、年に1、2回、約束した利息が貰えます。


企業が発行する社債についても、発行元の企業の信用格付けが高く、かつ破綻しない限り、満期(償還期限)まで保有すれば元本も利息も保証されると考えて良いと考えます。
なお、満期前に途中で売ろうとすると、市場の買い手が欲しがる価格でないと売れないので、損が出ないとは言い切れません。


日本国債は(ゼロ金利政策下で) 投資効果が少ないので筆者は保有していませんが、社債は1種類保有しています。自動車メーカーのホンダのアメリカ販売法人が、販売促進資金の調達のために日本で発行したドル建ての社債です。年に2%強のクーポン(利息)が付き、償還日には証券額面の金額が戻ってくる約定です。10年満期です。
一言添えますと、外貨建て債券は為替変動リスクはあります。そこは、外貨預金したり米国株を買うのと同じですね。


一方、②のように投資信託やETFの形で買うと、保有中の評価額は緩やかではありますが上下に多少変動します。元本が変動するイメージです。
前述のA,B,Cの特長を生かし、株式主体の運用資産の安定化のために買う債券は、ETFの形で買う場合が多いと考えます。


債券ETFの価額が変動する理由は、筆者には正確な知識はありませんが、ETFは償還期限前でも株式と同様に売り買いされるわけですが、ETFに内蔵される各債券が市場の長期金利環境の変動に応じて途中で買いたい値段(=評価) が変動するので、その結果、ETFの価額が変動するのだと理解しています。


このように、債券ETFは、比較的緩やかではありますが、国の政策や経済環境で価額はある程度上下に変動します。



さて、日本も欧米も、政府・中央銀行がゼロ金利(マイナス金利)政策を取っている近年では、株式の方が人気があってリターンも大きくなり、債券を保有する旨味は低下しているという意見が多いことも事実です。
更に直近で言うと、安全性と一定の利回りを併せ持って人気が高い米国国債の代表的なETFである「BND」が、2020年7月下旬に史上最高値を付けた後、現在は、ピークから3%値下がりして、なおも下降中です。


では、債券はいつ買ったら良いのでしょうか?
債券が値上がりに転じるきっかけは何でしょうか?


筆者は詳細なメカニズムを語るだけの知識に乏しいのですが、長期(例えば10年)で資金を調達するマーケットの金利が ある程度高い局面で、かつ、その金利が下がり始める局面で、債券ETFの価額は値上がりに転じると筆者は理解しています。


さて、現在は、世界的にゼロ金利(マイナス金利)時代であって長期金利も非常に低いですが、この先、長期金利はいつ上がり始めるのでしょうか?


実は、米国の長期金利は、昨年の年末くらいから少しづつ上がり始めているようです。
コロナ対策のために米国政府が大規模な金融緩和と財政支出を行った結果、市場に資金があふれているため、コロナが克服されたあとの経済回復で需要が急速に拡大してインフレ(物価高)が来ると予想さるため、インフレ抑制の手段である「政策金利の引き上げ」にFRBが動くと考えられているためです。


米国政府は、景気浮揚のため年率2%の物価上昇目標を置いており、この目標値は日本政府と同じですが、コロナ後にはこの目標値を上回るインフレが発生する可能性が予想されています。
2%くらいまでのインフレは歓迎だが、2.5%とか3%を上回るインフレは、逆に、過度な物価上昇によって経済が混乱し家計が不安定になるため、警戒されているのです。


米国の長期金利は今、コロナ対策金融出動の副作用で既に1.2%くらいまで上がっていて、かつ、2021年後半のインフレ率が2.2%超になるだろうとの観測があり、その警戒感を先取りする形で、長期金利が更に上がる傾向にあり、金利の上昇局面では債券価額が下がるので、米国国債の代表的ETFである「BND」は、もうしばらくの間、価額が下がると思われます。


BNDがいつ下げ止まるか?・・・それは定かではありませんが、新規のコロナ感染者が激減する可能性のある5月くらいかも知れません。もしかしたら、それより早いかも。


BNDが下げ止まりに近い兆候が出てきたら、BND(またはSPAB)を安値圏で買い増しする予定です。
その下げ止まりの兆候は、(様々な情報を総合すると)米国の長期金利が1.5%を多少超える頃だろうと想定しており、米国長期金利の動向を引き続き注視したいと考えています。


複雑な話で、書いていても頭を整理するのがなかなか大変でした。


なお、上記記載は、筆者の理解にもとづいて書いたものです。筆者の理解が誤っている可能性もありますので、債券に投資を考えておられる方は専門的な別の情報源にて改めて確認されたのち、ご自分の判断にて投資を行っていただきくようにお願いします。


本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。