森のそよ風のブログ

ゆっくり資産運用と、日常の記録

コロナ 一番底からの戻り相場

コロナショックの一番底から、急速に株式相場が上昇回復しています。
底を打った時、そして底からの上昇局面は絶好の「買い場」であると言われています。
多くの個人投資家が、この買い場を見逃さず、買い向かっているとレポートされています。


マーケットニュースの証券アナリスト達のコメントは、「テレワーク銘柄が急上昇中だ!」とか、「治療薬・ワクチンの開発競争銘柄が狙い目だ!」とか囃しますが、調べてみたら既に高値圏に入っていて、既に数年先の期待感まで先取りした価格に大きく上がっていて手を出す気になれないことも多いものです。長期保有を方針とする私のような者が手を出しても、1年先にそうした業績を達成せず急落していることも少なくないでしょう。人によりますが、それほど目端の利いた売買をすることは、短期トレードをしない私には、そう簡単ではありません。


コロナ相場回復の今は、どの銘柄を買っても そこそこリターンが得られそうなくらい、ほとんどの銘柄が反発しているわけですが、何を買っても良いかというと、そう単純には行きません。なぜなら、二番底の懸念が消えていないためです。


それでも、底値からの上昇途上の”買い場”を活用すべく、私の個人的な選定術として、下記のような自己流の判断基準を作ってみました。


★なお念のため、私の投資方針は、①配当収入に期待すること、②長期保有 です。


【一つの選定基準】 (次の5条件を満たすこと)
(1) 配当利回り(過去12か月配当計/買い値)が、3.5%以上  
  (この先12か月の予想配当でも もちろん良いです。)
(2) 今回の暴落時において、 ”ディフェンシブ性”を示していること。
(3) 今回の底値からの回復力が一定以上あること
(4) 過去3年のファンダメンタルズ(資本安全性、ROAなどの一般項目)が良いこと
(5) 直近の決算短信で、売上・利益の落ち込みが限定的であること


ここで、(2) と (3) について補足説明します。
対象が日本株ならば比較基準はインデックスである「日経225」です。
(米国株の場合は、ダウ平均か NASDAQです)



〔比較基準の日経225 の分析〕
                 実額     比率(下記 注※)
A:コロナ影響直前(2月19日)     
   のピーク値          23479円         100%
B:一番底(3月18日)の底値    16553円         70.5%
C:株を買おうとする今日
  の(例えば5月29日の)値     21878円         93.2%


注※: 比率とは、Aを基準とした BまたはCの相対値(%)です。



買い狙っている銘柄〔名称をMとする〕について、同様にA, B, C を
求めます。


〔銘柄 M〕
   実額   比率
A:    2500円  100%
B: 1850円      74%
C:    2350 円       94%
とします。


銘柄Mの Bの比率(落ち方)は、日経225よりも良い数値ですね。これは、(金融危機単独のケースは別ですが) 社会の全般的・基本的な危機に対して強い(ディフェンシブ)ということを表していると考えられます。言葉を変えれば、社会の危機に遭っても、叩き売られる度合いが少ないと言え、株主が(他の株よりは この株に対して)比較的強い保持力を持っている(銘柄の業績を評価し愛着がある)ということで、このことはコロナの2番底が来た場合に、(保証はできないにせよ)大崩れしにくいだろうと期待が持てるわけです。
業績が低迷しているのに単に高配当や惰性で保有されていた銘柄は、市場暴落時には 叩き売られて暴落しやすいと考えられます。なお今回のコロナショックでは、原油資源株などが(運悪く他の要因も重なって)大きく売られました。


次に、銘柄Mの 比率C値(回復度)は、日経225平均とほぼ同程度です。これは、回復に向けて投資家の期待が他の日経銘柄に負けていないということを示していると考えられます。 そして100%の回復までの伸びしろが まだ残っているところも上昇余地として期待が持てます。
他方で、銘柄によっては、C値が日経平均に比べて大幅に低迷しているものもあります。ゆっくりと回復してくるから心配の必要がない場合もあるでしょうが、コロナからの回復や その後の成長に期待を持てないため株主からの買い戻しが弱く、置き去りにされた銘柄かも知れません。このような場合は回復に長い年月がかかるか、あるいは 低価格のまま長期低迷する可能性を否定できません。原油関連株や鉄鋼株などは長期低迷の懸念がありそうです。
逆に、C値が既に100%を超えている場合は、将来大化けする有望株か、あるいはまた、遠い将来の期待を早々と先食いしてしまって伸びしろがなくなった銘柄なのか、判断の難しいところです。PBR・PER・将来予測なども参照し、総合的に判断する必要ありです。


上記のMのような銘柄で、(1), (4), (5) も良い銘柄を、私は数種買いました。


そしてこの方法は、もし2番底が来た場合に、2番底からの回復の買い場でも使えるのではないかと考えています。


最後までお読みくださって、ありがとうございます。