森のそよ風のブログ

日常生活の記録、旅行記、世の中の動向の観察

白神山地に行ってきました<No.1>


こんにちは。


先日、秋田と青森の県境(日本海側)に広がる原生林の「白神山地」に行ってきました。
ずいぶん前から行きたいと思っていて、今年こそとの思いがありましたが、今夏は梅雨入りから猛暑が始まり、また9月になって北陸から東北の日本海側で豪雨が続いてなかなか良いタイミングがありませんでしたが、10月に入ってようやく天候が安定して来たので行ってきました。


白神山地の最高峰は向白神岳(むかいしらかみだけ)です。白神山地について、ビジターセンターのホームページでは、以下のように紹介されています。

白神山地は、秋田県北西部と青森県南西部にまたがる約13万haに及ぶ広大な山地帯の総称です。
ここには人為の影響をほとんど受けていない世界最大級の原生的なブナ林が分布し、この中に多種多様な動植物が生息・自生するなど貴重な生態系が保たれており、1993年(平成5年)12月に、屋久島とともに世界遺産(自然遺産)に登録されました。



下記のような行程で行ってきました。
東京より秋田新幹線 こまち に乗車、秋田駅で降りて「リゾート しらかみ」に乗り換えます。
「リゾート しらかみ」について少し補足説明。「しらかみ号」は、奥羽本線と五能線を跨いで走りますが、奥羽線区間としては秋田ー東能代間、五能線区間は東能代ー青森駅で運転されています。「
日本海の風光明媚な景色を楽しみながら列車観光の旅を楽しめる人気の列車編成です」というJR東日本のコピー。


今回の旅では、「リゾートしらかみ」を 秋田から鯵ヶ沢の間で利用しましたが、途中の「十二湖駅」で降りて宿泊。翌日午前に、白神山地の日本海側に位置する「十二湖 (青池) 周辺」をトレッキングして、その後に十二湖駅から再び「しらかみ号」に乗り、鯵ヶ沢で降りました。鯵ヶ沢からバスで岩木山の北側を回り込んで弘前近くを通って西目屋村に行き二泊目。翌日午前に西目屋村域内にある世界遺産の「ぶな林」をトレッキングして、その後、新青森駅から帰京する周遊コースでした。


さて出発!
新幹線こまちを降りて、秋田駅です。秋田は初めてでしたが、大きな町ですね。


ここから五能線を走る「リゾートしらかみ」に乗り換えます。

リゾートしらかみは、「青池」「くまげら」「橅(ぶな)」の3編成があるそうです。
これから乗るのは「青池」。早速車内へ。


出発して東能代駅に到着。しらかみは、東能代駅でスイッチバックする(列車の先頭と最後尾が入れ変わって、行先が変わる)のですね。知りませんでした。


東能代駅には、五能線の起点を示すモニュメントがあり、観光線の雰囲気を醸しだしています。


白神山地方面を目指して北へ、再度の出発!
日本海の海岸ぎりぎりを走ります。過去に隆起や侵食があったせいか、荒々しい岩の景色が多く楽しめます。太陽が西に傾き、日没まであと2時間ほどか。



五能線の途中の十二湖駅で降りて、今日は白神の散策はなく、宿舎に入ります。


ロッジ風のホテルです。


入浴のあと、お待ちかねの夕食。
十二湖は、海にも山にも近く、山海の幸が両方楽しめます。
これまで地味な食材と感じていた山菜が、ここでは美味。他の料理も美味しい!
そして何と、絶滅危惧種で ”幻の魚” とされている「イトウ」の握り寿司が出ました。

写真の真ん中あたりです。貴重な幻の魚だけに一貫だけです。味は意外なほどくせのないさっぱりした味で、びんちょうマグロと鮭の淡白な部分の中間くらいの味と思いました。


レストランの出口にイトウの説明パネルがありました。
十二湖ビジターセンターの横に、養魚場があって飼育しているそうです。
明日、その近くを通ります。


翌朝、バスで十二湖巡りへ出発。車窓から「日本キャニオン」と呼ばれている断崖が見えます。浸食崩壊によって凝灰岩の白い岩肌が露出してできたそうです。



十二湖トレッキングの出発地点に着きました。場所は、森の物産館 キョロロ の近く。
歩き出し地点は平たんな舗装路ですが、次第に山道となります。
周遊コースの高低差はほとんどありませんでした。


ネイチャー ガイド さんからいただいた散策マップを貼り付けておきます。



ここで「十二湖」を少し説明。 現地案内板やネット情報等のよると、
十二湖は、青森県南西部にある白神山地の北西麓に位置する湖沼群で、津軽国定公園に含まれており周囲は広葉樹の原生林に囲まれています。

十二湖は、江戸時代宝永元年(1704年)に発生した大地震によって地盤が陥没し、沢がせき止められてできた。実際には小さい沼も含めて33の湖沼からなります。十二湖の名前の由来は、大崩の頂上から眺めたときに12の大きな湖が見えることに由来しています。なお、その中で最も有名なのが青池です。青池が青色を呈する理由は、湖水の成分が赤色光を吸収するためと言われています。日本キャニオンと呼ばれる風光明媚な場所もあり、白い岩肌の断崖が周囲の木々に映える様子が楽しめます。

とあります。



最初の湖は、鶏頭場の池。

立ち枯れの木も絵になります。


鶏頭場の池の周辺を歩いて来たら、南端付近に崩山の登山口がありました。


鶏頭場の池を後にして更に歩くと、十二湖を代表する「青池」が見えて来ました。

ここは、水が青く見えることでトレッカーやハイカー達の人気が高いようです。

眺望デッキから、太陽の逆行の陰に入って写すのが一番良いとのこと。
時刻による陽光角度のせいか、鮮やかなブルーには撮れませんでした。


三つ目、沸壺の池。

やはり水が青く見えます。


4個目の日暮の池。
池の向こうに崩山が見えて、絵になります。


ブナの倒木が池の中に横たわって、すでに 苔むしています。
こうやって自然界の世代交代が進んで行くのでしょうか。


崩山をアップで撮りました。大崩の岩肌が見えます。


トレッキングコースの終点は、王池です。


王池近くの案内板で、改めて全体像を確認。


このコースは、歩き始めから終点までちょうど2時間でした。
上記地図上の十二湖のすべてを回りたいところですが、全部見ると 優に丸一日かかるでしょう。旅程の関係で、残念ですが次の機会に譲ります。


十二湖コースは、場所にもよるでしょうが意外に高低差が少なくて、リラックスして楽に歩けました。
そして、眼には見えませんが これが「マイナスイオン か!」と、森林のリフレッシュ感が大きくて癒されます。 体内の成分が入れ替わってゆくような気分さえします。
いつか再び来たい場所です。


次の編では、「白神山地の草花と木の実」を中心に掲載したいと思います。


ではまた。