森のそよ風のブログ

ゆっくり資産運用と、日常の記録

米国市場の底打ちはいつか?


 こんにちは。


 米国ニューヨーク市場の株価が大きく下落しています。


 代表的な指数で言うと、
 ・S&P500: ▼8.4% (直近高値は 年初の1月4日付近)
 ・NASDAQ:▼13.2% (直近高値は、昨年末12/27付近)


 2020年3月のコロナショック以来の下げ幅です。



 いつまで下がるのでしょうか?
 S&P500指数について言えば、年初からの下落で直近はちょうどPER20倍のライン程度まで下がってきているため、米国の大手上位500社の業績に照らすと コロナ前の平常時のバリュエーションまで 概ね落ちて来ていると言われており、一旦は自律反発が起きやすい局面との指摘も出始めています。あと数パーセント程度下がると見る向きもあります。


 さてちょうど 1月25日・26日が FRBと連邦銀行のFOMC会議となっており、その直後のパウエル議長の会見内容が妥当なものと市場が受け止めれば、底打ちのきっかけとなって徐々に反転する可能性はあり得ます。



 筆者のポートフォリオ全体としては、概ねインデックスが1/3、バリューが 1/3、グロースが1/3 という構成で、インデックスとグロースの大きな下げを バリューが幾分 緩和している形になっています。


 これがどうなって行くか?
 底打ち・反転すると、ポートフォリオ内のセクターグループが全て上がるかというと、そう単純なものではないでしょう。


 いきなり一直線に急回復はしないと考えますが、インデックスが正常化すると、資金退避で流入して買われたバリューセクターが、今度は 徐々に逆回転して巻き戻され、売られて値崩れする可能性があり、せっかくのインデックス上昇が目減りするので、筆者はそれを危惧しています。
 なぜなら、これまでインデックス指数の成長は、そのほとんどをグロースセクターが牽引して来ているためです。長期で見れば、グロースを1/3程度組み込む考え方で良いと思います。
 ただ、この先1年から1年半 買い意欲が非常にゆっくりと回復する場合は、グロース回帰は限定的で、バリューセクターの株価が手堅く推移する可能性もあるでしょう。つまり、2022年の一年間という短期で見れば、バリュー/ディフェンシブが少し多目でも良いかも知れません。


 バリュー株ブームは 金利上昇時の資金待避で起きやすいと言われていますが、10年国債利回りが 2%近辺で『安定化』して落ち着くと、マーケットは不安定要素が去ったとみなして、それに適応化するため、改めてグロースを含めた経済成長牽引銘柄に資金が帰還する可能性があります。過去、データとしてそのパターンが多いようです。


 年末年始にバリューセクターが買われたもう一つの要因は、原油高です。春に向けて気温が上がって来ると石油需要は徐々に減少するので、原油価格も落ち着いて資源セクターは軟調化する可能性があります。エネルギー価格の下落はインフレ沈静化に貢献し、他のバリューセクターの軟調化に波及する可能性もあります。ただ、現在進行中の東欧ウクライナ危機が長引けば、エネルギー需給の懸念から、その価格は高止まりすることもあり得ます。
 


 大調整後どのような動きになるのかしっかりと確認し、ポートフォリオの偏りの作用の検証・適正化につなげたいです。
 ほぼ手をかけない放置モードで、最も効率よく資産形成が進むセクター配分率にしたいものです。



 ではまた。